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【書評】【本屋大賞受賞】流浪の月(凪良ゆう著)

こんにちは!

 

本日は見事2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆう(なぎらゆう)さんの「流浪の月」を読んでみました!!

 

このブログ初の小説です!

緊張する...笑

 

目次

 

読もうと思った理由

本屋大賞を受賞し、今話題の本だから

・あらすじを読んで訳アリの恋だが抑えきれないようなもどかしい感じが伝わってきてそこに面白みと奥深さを感じたから

 

読む前の気持ち

・文は男か女なのか…?笑(全く情報なしでこの本を手にしていますm(._.)m)

・帯のコメントにある「他人から見たら異常な恋」というのは何!?

・読んだ後、どんな気持ちになっているんだろう…ワクワク

 

あらすじ

 ダメだとわかっていながらも、一緒になった2人、そして当然のように引き裂かれる。その後、会うことなく、しかし、頭から離れない。偶然なのか、偶然を装った必然なのか。2人がまた交わったとき、止まっていた歯車は周りを巻き込みながら一気に動き出す…。

 

感想

「度し難い」

 

私は恥ずかしながらこの表現を知りませんでした。

 

この小説の中で初めてこの表現と出会いました。

 

しかし、この世の「度し難い」のなかで流浪の月の「度し難い」が一番しっくりくる

 

そう確信しました。

 

 私は読み始める前の感情を書くために、読む前にこの記事を書き始めました。

 

その時、私は当たり前のように「流浪の月」を「恋愛」のカテゴリーにしました。

 

しかし、読み終わったあと、真っ先に「恋愛」のカテゴリーから消しました

 

そして、カテゴリーでは何に分類すべきなのか。その答えは未だに見つかりません

 

 「他人から見たら異常な恋」そう思ってこの本を読み始めましたが、読み終わったあと私はそう感じませんでした。

 

 恋人でも友達でも知り合いでもなく、俗に言う「友達以上恋人未満」でもない。しかし、恋ではないのかというと全く違うとも言えない。という印象を持ちました。

 

 そして、他人には理解してもらえない、まさに度し難い関係や行動

 

しかし、みる視点を変えるとそれは理解できないというものではない。

 

 なんとも、最後までもどかしい気持ちが伝わってくる小説でした。

 

 私たちは社会で問題となる事件やスキャンダル、それらをひとつの視点から善悪を自分の都合で社会の常識で決めつけてしまいます。

 

  この小説の一節にある「事実と真実は違う。」という言葉。

 

これはまさにこの決めつけに対する訴えだと思います。

 

 それが正義、それが善、それが悪それを決めつけるのは周りなのか。

 

そう決めつけて優しさでおこした行動言動が当人にとって本当の優しさとなるのか

とても考えさせられました。

 

 流浪の月には無駄な場面や無駄な表現が全くなく、全ての表現が洗練されていて、さらに読みやすく、引き込まれる…。

 

 私はこの小説に出会って、価値観が変わりました。

 

 文句なしの本屋大賞作品だと思います!!

 

最高にお勧めできる一冊となっていますのでぜひお読みください!